* 奥 千絵子 プロフィール *

【生い立ち】1950年 洋画家でヴァイオリンを趣味とする父親と、ピアノ教師で英語通訳家の母親の長女として生まれる。父方高祖父は「君が代」の林 廣守。母方祖母はハープ奏者の阿部よしゑ。幼少より音楽に親しむ。4歳頃よりNHKや文化放送の音楽番組にてピアノを演奏。中学・高校時代は聖歌隊や課外コーラスを通じ、合唱及び合唱指揮に熱中する。ピアノは8歳より大学卒業迄の13年間、永井 進氏の門下。

【学歴・所属】1973年 東京藝術大学ピアノ科を優秀な成績で卒業し、同校主催卒業特別演奏会、及び讀賣新聞社主催新人演奏会に出演。永井 進氏病気療養中にはピアノを田村 宏、松野景一、松浦豊明の各氏にも教えを受ける。1974年 渡墺。ウィーン国立音楽大学(当時のホッホシューレ)に入学。 ヨーゼフ・ディヒラーディーター・ヴェーバーの各氏に師事。1976年 夏期セミナーにてスタニスラフ・ネイガウス氏の教えを受ける。1977年1月、ホッホシューレを優秀賞をもって卒業し、引き続きザルツブルク・モーツァルテウム音楽院に在籍し、 ハンス・ライグラフ氏に師事。公益社団法人 日本演奏連盟、及び 日本ショパン協会会員。

【賞歴】1975年 マリア・カナルス国際音楽コンクール(バルセロナ)銀メダル。1976年 エレーナ・ロンブロ・シュテパノフピアノコンクール(ウィーン)第一位。1977年 ミュンヘンARD国際音楽コンクール第三位(最高位)。その際演奏されたリストの超絶技巧練習曲「鬼火」は賞賛の的となり、特に審査員の一人タチアナ・ニコラエヴァより激賛される。1978年 ブゾーニ国際ピアノコンクール(ボルツァノ)入選。

【演奏歴】1976年よりウィーンを始めとするオーストリア各都市にてリサイタル。1977年3月ロンブロ・シュテパノフの副賞として、ウィーン楽友協会大ホールに於いてコンチェルトを演奏。1978年2月ベルリンフィルハーモニーホールに於けるリアス放送交響楽団との共演でヨーロッパデビュー。ドイツ・オーストリアを中心に数多くのラジオ録音やリサイタル。日本に於いては、1979年5月新宿朝日生命ホールに於ける日本ショパン協会例会によるリサイタルにてデビュー。同年、NHK「午後のリサイタル」その他民放テレビ出演。

【その後】1979年1月 コントラバス奏者・田中洪至(当時のORF-Symphonie-Orchester所属)と結婚。本姓は「田中」となる。1980年9月 長男誕生。1981年10月 帰国。1982年10月 長女誕生。演奏活動はソロの他、夫の主宰する「東京カンマーコレーゲン」のメンバーとして室内楽演奏や編曲も行う。又、ピアノ指導者としてプロ、アマを問わず試行錯誤を重んじた熱心な指導を行う。母・奥和子が1955年より主宰してきた「響和会」を1982年より引き継ぎ、生徒たちの発表の場を持つと同時に、ピアノを学ぶことを通じてプロ・アマを問わず親睦の場を持ち、現在に至る。1998年 大阪府社会福祉協議会主催チャリティーコンサート「音楽の捧げもの」にそれ迄数多く出演したことで、同会より感謝状がおくられる。同年8月、膠原病と乳癌での不調を押してのリサイタル。この時のライヴがCD『名曲のたのしみ』として2000年にリリースされ、医学的にも大きな記録となっている。1998年10月乳癌摘出手術。1999年7月より膠原病皮膚筋炎の為4ヶ月の入院を経て、2011年現在も通院が続いている。2000年12月12日 入院・加療を受けた杏林大学附属病院にてチャリティーリサイタル。2004年王子ホールに於ける佐々木典子氏リサイタルの伴奏。これはNHK BS hiにて繰り返し放映された。

【更にその後】2001年に行ったCD約3枚分の収録が、2006年10月に2枚組CD『樂の音に寄せて』としてリリースされ、多くの新聞や音楽雑誌にて好評を博し、大きな反響を呼んでいる。特に「レコード芸術」では特選盤として取り上げられた。2006年10月 東京カンマーコレーゲン結成25周年コンサート(オーケストラヴァージョン)。同年12月 王子ホールにてモーツァルト生誕250年とシューマン没後150年を記念したリサイタルを開催。2007年9月 浜離宮朝日ホールにてザ・カンパニー及びTBSの主催によるリサイタル。同年10月 東京カンマーコレーゲン結成25周年記念コンサート(室内楽ヴァージョン)。その他にもリサイタル、室内楽、伴奏、レクチャーコンサート等。同年12月中旬より2008年3月末までウィーンにて転地療養。帰国後は積極的な活動を再開している。2010年11月、著書『ピアノと向きあう』(春秋社)を出版。2012年10月、基礎の凝縮としてプロ・アマ・初心者を問わず欠かせない練習曲集、ブルクミュラー「25の練習曲集」Op.100及びチェルニー「30番練習曲集」Op.849全曲をCD『名曲への序章』としてリリース。演奏のみならずブックレットの綿密な解説も好評。

【音楽以外】2011年度より2019年度まで浜松医科大学皮膚科学講座非常勤講師を務める。担当は「医学概論 II」。

【趣味】切り紙(4分の1サイズの折り紙を使用。下書き無しで、いきなりハサミで切る楽しみ。サイトの入り口や上のメニューのアイコンも折り紙による切り紙。)、落書き、テレビの前でのうたた寝。2010年秋より「タグ打ち」。(折り紙を折って切り抜いた後に拡げる時と、タグを打って記載した後にサイトを開く時と、同じ愉しみがあります)

【その他】2009年4月、孫誕生(長男の長男)。2013年12月、孫誕生(長女の長女)。2017年8月、孫誕生(長女の次女)。2020年2月、孫誕生(長男の次男)。
(履歴書ではなく、あくまでも「プロフィール」が故に…わたくし事まで)


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